白雪姫の王子様




「だったら、あの写真の人は? 私、てっきりあの人がって……!」


「写真?」


「ごめん。ペンダントの写真、偶然だけど見ちゃって」



私がそう言うと、犀川くんはどこか不思議そうな顔をしてそれを手に取った。


そして徐ろに2つに開くと、今度は驚いた顔を見せた。


答えを耳にしてしまうのが怖くて、自ずと身構えた時。



「この人は、さっき話してた俺の姉さん」


「え!?」



お姉さん!?


クスリと漏れた笑い声に、私は不意に間抜けな反応をとってしまった。




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