白雪姫の王子様
「いや〜しかし、願ったり叶ったりじゃのぉ」
何を言ってるのよ、この人はぁ!?
「龍介、こんなそそっかしい孫娘でよければ、末永くよろしく頼むぞ」
「ちょっ!」
「はい。俺、責任をもって白雪を大事にします」
「なっ! 犀川くん!?」
私は何故か1人ついていけない。
「孫娘の将来に安心したことじゃし、そろそろワシは家に戻ろうかの。まあ、後は若い2人で続きでも何でもするがいい」
このっ。他人事だと思って……!
「……それから、式の日程が決まったらすぐに報告するんじゃぞ?」
はああ!?
ちょっと、おじいちゃん!?
そもそも私達まだ高校生で年齢的にも無理っていうか……!
「いきなり話飛ばしすぎよーーーーっ!!」
そんな私の叫び声は、病院中に轟いた。
-Fin-