白雪姫の王子様




「「きゃーーーーー!」」


「~~~〜っ!?」



甲高い悲鳴が上がったところで、私の思考は運転を再開した。



「ちょっ、いいい、いきなり抱きつかないでよー!」



私は急いで犀川くんを突き飛ばし、パニック状態のまま叫ぶ。


すると彼は、訳がわからないのかきょとんと不思議そうな顔をした。


……もうわかった。


絶対そうよ。これでやっと確信した。


犀川くんは、本物の天然だわ!


ドキドキとうるさい鼓動を鎮めるべく、私はゆっくりと深呼吸をした。




< 39 / 366 >

この作品をシェア

pagetop