白雪姫の王子様




「痛っ!」



突然悲鳴のような声が聞こえ、私はピクリと反応する。


目を配らせるとすぐ、うずくまる少年の姿を捉えた。



「どうしたの、宗馬!」


「大丈夫か!?」



私は急いで彼に近付いた。



「足……ひねっちゃったみたい」


「足?」



見てみると、右の足首が薄っすら赤くなって腫れ上がっている。



「ちょっと待ってて、何か冷やすもの持ってくるから」



そう言い残した私は、氷を取りに走った。




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