白雪姫の王子様
「そうだ、お弁当本当にありがとう。俺、同級生の女の子に作ってもらうなんて、初めてだったからさ。すごく嬉しかったよ」
「……どういたしまして」
……初めて、なの?
ちょっと意外だな。
もっとこう、色んな女の子に言い寄られて、そんなのすっかり慣れてるもんなんだと思ってたんだけど……違ったんだ。
そういえばさっき、彼女もいないって言ってたし。
そうやって、新たな事実に驚かされていると──。
「白雪はきっと、いいお嫁さんになるね」
「……っ!」
なっ、何を……! おおおお嫁さんだなんて、急に何を言い出すのよ!?