白雪姫の王子様
──……
──チャプン。
「はぁ〜〜~っ」
湯船に浸かりながら、深い溜め息をつく。
私はゆっくりと今日あった出来事を振り返りながら、再び頬を赤く染めていた。
こんなにドキドキした一日は初めてで、私の疲れは果てしないものだった。
今日一日だけでも、かなり振り回されたような気がしてならない。
犀川くんったら、天然すぎるにも程があるんだもん。
それなのに、稽古中にはキリッとしたかっこいい顔見せて……。
あんな表情できるなんて、知らなかった。
男の子と一緒に暮らすことって、こんなにも大変だったのね……。思ってた以上かも。
こんな調子で私、大丈夫なのかなぁ……?
襲い来る大きな不安に、ただただ頭を悩ますのであった──。