白雪姫の王子様
うぅ……これくらい自分でわかってよ、もう〜!
でもこれはこの際、はっきりと言うべき、なのかもしれない。
いや、言うべきなのだ。
ここで言っておかないと、後々に響くし……。
「あの、だから、ね?」
「うん」
じーっとこちらを見つめる犀川くん。
私は少し怯んだが、決意のままに言葉を続けた。
「ふ、2人はどんな関係なんだろうとか、その、私と犀川くんがもしかして、つ、付き合ってるんじゃないかとか……。へっ変な噂立てられちゃったら困るじゃない?」
あぁ〜恥ずかしい。
例え話とはいえ自分の口から発された言葉を思い返す度、どんどん頬が火照っていく。
そんな中、犀川くんは緩やかに口角をあげた。