白雪姫の王子様




「うーん。文化委員だけ決まらないな……。誰か、やってくれるっていう人いませんか」



通年ということもあるのか、人気のない文化委員は未だ男女ともに立候補がない状態。


喜多くんの問いかけに続く声はなく、教室内にはなんとなく気まずい空気が漂っていた。


あと1つだというのに、なかなか話が進まない。


そうやって、どうしようもなく皆が顔を見合わせていると。



「俺やるよ」



どこからか声があがり、一斉に視線が集中する。




< 91 / 366 >

この作品をシェア

pagetop