白雪姫の王子様
「時じぃも、思ったより元気そうじゃねーか」
──えっ?
突如、豪快な笑い声が私の耳を突き抜けた。
それと同時、私の思考は一旦フリーズして、複雑に絡まったまま再び動きだした。
──嘘。だってあの人は……。
こんなところにいるはずが無い。
いるわけがない。
──でも、耳にした声が本当なのだとしたら。
そんな思考が巡ってから、鼓動は激しく脈打ち出す。
ど、どうしよう。
心の準備なんて微塵もできてないし、正直言ってマイナス気味。
だって。