私はもう恋をしない
「さすがにだれもいねえな」
そう言いながら荷物を
まとめている彼をぼーっと
見つめた。
だって私と同じクラスなんだもん
しかも隣の席なんだもん
「えっと、隣だったんですね」
「ん?ああ、そうだよ」
「私全然学校きてなかったから…」
「知ってる」
「あ、ですよね。あのお名前は?」
「橘颯真」
「えっと、橘くんはなんで屋上に?」
「俺はいつも屋上にいる」
「いつも?…じゃあ…」
泣いてたことばれたかな
「さあな」
そう言い私のスクバと
自分のリュックを持ってきた
「暗いから家まで送ってく」
と言い駐輪場まで言ってしまった
え、今日も?
さすがに悪いなあ……