私は先輩の彼女で先輩は私の彼氏です
「ただいま~」
「おかえりー」
「えっ、泥棒!?」
「俺だって~」
「このだらしない声は睦兄ぃでしょ~」
「だらしない声ってなんだよ?」
「もっとちゃんとしてよねー?宇都宮家の長男なんだから」
睦兄ぃこと、宇都宮 睦月。髪はハニーブラウンでぴょんぴょんはねている。大学生なのに家にいることが多い、宇都宮家の長男です。
「ちゃんとしてるって。今朝だって胡桃が寝坊したから親父の弁当だって俺が作ったし、皿洗いして、洗濯物だって俺がしたんだからな~?」
「威張って言わないでよ。私がそれを毎日してるんだからー。睦兄ぃの良いところダラダラしてるとこだね」
「分かったって~ それより、俺腹へったぁ」
「話そらしたな~!もぉ、何が食べたいの?」
「ん~、デミグラスソース付きオムライス!」
「さすが睦兄ぃ、子供っぽ いね~。まぁ作るから静かにしててね」
「この家の長男、宇都宮 睦月!静かにしてます!」
「だから、五月蝿いって!!」
「テヘッ♪」
「睦兄ぃ、できたよ~」
「おぉー」
「「いただきまーす」」
「やっぱり胡桃の飯はうまいなっ!」
「....ありがと」
ほんとは睦兄ぃの良いところは素直に褒めてくれる所なんだけどね。恥ずかしいから言わないけどっ。
ガチャ
「............」
「こら、哀夢~!ただいまはー?」
「うるせぇ。彼氏いない歴=年齢の胡桃姉ぇ。クスッ」
「馬鹿にするなぁ!もぉー手洗って着てよ~」
この生意気な餓鬼は宇都宮 哀夢。宇都宮家の三男です。髪はハニーブラウンで少し金がまじってます。中学生のくせに年上の人に敬いというものがまったくありません。でも、勉強とスポーツ、喧嘩はできるようです。