恋愛ゲーム
後ろの席の人はまだいないみたいだけど
前の席の人は幸いにもいてくれた。

たしか名前は
日比谷隆弘っ!

「あの…日比谷…くん?」

そう言いながら
そっと日比谷くんの肩に触れる

前にいるんだもん
仕方ない。

「…んぁ???」

めんどくさそうに振り向いた日比谷くんは
なかなかのイケメン。
お母さんが好みそうな人だった。

「こんにちは!!
あたし細海懍っ
日比谷くんの後ろの席っ」

「…?ああ…よろしく」

そう言って日比谷くんは
前に向き直ってしまった

…シャイなんだあ…

勝手にあたしはそう解釈し、
周りを見渡した。

周りは
男子男子男子男子男子男子男子───…

「…女子いないし…」

ボソッとつぶやく。



「たしかに」

そういう声が突然後ろから聞こえてきた

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