深月のこころ2





「久しぶりっ」


そう言って私は、満面の笑みであなたの車に乗り込んだ。



「なんで中で待ってないんだよ。
こんなに濡れて!!」



「だって、もうご飯食べ終わったし、友達も帰っちゃったし。
恥ずかしいじゃない。」



あなたは、怒っているわけじゃなく。



「こんな事ならタオル持ってきてればよかった‥。
ごめん、待たせて。」





相変わらず、優しい人。



自分の事は1番後回しで、人の事ばかり考える人。



言葉遣いは悪いけど、不器用で、とても優しい人。




変わってないな、なんて電話では分からなかった雰囲気を肌で感じ、思った。
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