The power【番外編】
「朝陽、大丈夫?」

「海歌……俺さ…」

「しゃべらないで。結構大量に吸い込んでるから…魔力持った花粉だから無闇に動いたら危ない」


「笹野、早くっ!」


笹野は真っ青な顔で、言った。


「力が…使えねぇ…っ」


そして苦痛に歪む顔。

「「「「「っ!」」」」」


突然、感じた。     

「皆、感じた?」

「あぁ。海歌でさえ気づかなかった…何でだろ?」

「涙、奏平が!」

璃和の視線の先には、目に光のない、笹野の形の人形がいた。      
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