LOVE WORLD
―…
そして今にいたる…
『…白石先輩』
ボールをひたすら追いかけて行く白石先輩の姿を見て、何故か分からないけど高鳴る鼓動。
「功!!」
「…ッ」
白石先輩にボールが回されて、そのボールをゴール付近まで持っていき、思いっきり蹴った。
―…バシッ
白石先輩の蹴ったボールが相手ゴールに見事に入った。
―…ピピィーッ
『やったー!!』
見事に白石先輩のチームの勝利。
試合に釘付けだった私は自分の事のように喜んだ。
「功ーッ」
「お疲れ様♪」
いち早く観戦していた女子達が白石先輩の周りを囲んだ。
うわぁー、女好きの噂があるのに人気だね。
きっと、あのルックスにみんなは惚れてるんだろうな…
『モテる男は凄い』
遠くで一人そんな事に納得していると…
「おーい!」
『!!』
女子達の群の中央から私に向かって叫び手を振る人物。
紛れもなく、白石先輩だ。