LOVE WORLD
その瞬間、周りの女の子からの視線がバッと私に向いた。
もう、゛何、あの女゛って言う目で…
「悪いけど通して」
白石先輩は女子の群を掻き分けて脱出して、真っ直ぐ私の所に来た。
『あの、いいんですか…』
女の子達が凄い目で睨んでるんですけど…
「へーき、へーき」
私の言いたい事がわかったみたいで、後ろの女子達を気にせずに、また私の腕を引いてどっかに連れて行く。
着いた場所は下駄箱…
「気を取り直してデートしよっか!」
『奢りの件はいいんですか…?』
「別に奢られたいから試合に出たわけじゃねぇーよ」
じゃあ、どうして??
と、私が口を開く前にまた頭をポンポンと撫でられた。
「カッコイイ所、見せたかったの」
フッと口元を上げて笑った。
その笑顔を見てまた高鳴る鼓動に動揺する。
『じ、自分で言うなんて、自意識過剰です』
「でも、ゴール決めたの俺だし」
゛カッコ良かったろ?゛
って白石先輩に言われて
゛知らないですっ゛
と、私はそっぽ向いて答えた。