LOVE WORLD
「駅の近くのショッピングモールにでも行こうぜ!」
『あ!待ってくださいよ!』
先に歩き始めた白石先輩の後を追う私を見て、手を差し伸べてくれた。
「ほら手」
『いや…っ』
正直、付き合った事も無いから、手を繋ぐなんて初めてだし恥ずかしいよっ!!
しびれを切らした白石先輩は戸惑う私の手を繋いだ。
「たく、行くぞ」
『ちょ、白石先輩!』
強引に引く白石先輩に私はただ黙って流されるだけ。
それでも…
白石先輩と手を繋ぐ事で安心するこの気持ちはなんだろう…
それを知るのはもう少し先の事―…