LOVE WORLD


―…


白石先輩に連れて来られたモールは、夕方の時間帯のせいか、学生や家族連れで溢れていた。



「とりあえず、喫茶店にでも入るか」

『あ、でも…』


私、今日はお金持ってきてないよ…



「お金の事だったら奢るからいいよ」

『駄目ですよ!!先輩に奢ってもらうなんて!!』

「先輩だからこそ奢るの!」


そう言って頭をポンポンと撫でて、私より先に歩く白石先輩に慌ててついて行く事に。

なんかどんどん白石先輩のペースに流されるな…



「お、ここ入ろうぜ」


私の返事を聞く前に先に入った白石先輩はさっさとレジに並んで私には゛席をとっといて゛と言われた。



『うー…』


白石先輩に言われた通りに近くにあった二人用のテーブル席をとった。

に、しても…。
真衣の奴め~、自分で゛気をつけてね゛とか言っときながら、私をやすやすと白石先輩に渡したじゃんか!!


裏切り者め~!!


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