LOVE WORLD



みんなに迫られて、ついに壁に背が付いてしまった。



『!!』


周りには冷たい目で睨んでくる人達。

私は恐怖でガタガタと手を震わせた。



『せん…、ぱ…い』


周りの冷たい目を見ないように目を瞑って震える手をキュッと握りしめた。





助けて、先輩…っ
















「てめーら、

人の女に何してんだよ!!!」



目を開けてゆっくりと顔を上げると、人の輪は真ん中から割れていて、目の前には先輩が強張った表情で立っていた。



『先輩っ』


本当に来てくれた…っ


私は先輩が来てくれた事によって安心して、何かがプツンと切れたかのように、一気に涙が溢れ出した。



「どけよッ!!」


困惑する周りの人達を怒鳴り散らして、私の所まで来てくれた。


目があって数秒後、先輩は私の後ろに手を伸ばした。




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