LOVE WORLD
―…ビリッ、ビリリリッ
後ろに振り返ると、先輩が掲示されていたあの紙を思いっ切り引き裂いていた。
ボロボロになった紙はヒラヒラと地面に落ちて行く。
「こんなデマに騙されてるんじゃねーよ」
先輩が睨みつけるとみんなが怯えながら俯く。
「いや、その…」
「だって…っ」
すると、先輩はみんなから下駄箱に佇む人を睨みつけた。
「…ッ!!」
先輩の睨みつけた相手は昨日のゲームセンターにいた2人だった。
「次こんな事してみろ、ただじゃおかねぇーからな」
低い声で2人に忠告をして、私の手を握った。
『え!』
「行くぞ」
ズンズンと進む先輩の後に続いて私もついて行くことになってしまった。