LOVE WORLD


只今…、グランドの前に座りこみ、目の前の光景をただ目で追う。



「ボール行ったぞッ!!」

『すごーい…』


目の前で繰り広げられている光景はサッカーの試合。

何か、ご飯を奢るとかでの賭け試合らしい…

何故こんな展開になったと言うと、

遡ること数十分前…





―…



「とりあえず、カラオケでも行く??」

『えっと…』


白石先輩の誘いに私は返事に困っていた。

その時…



「おい!功!!」

「チッ、なんだよ」


目の前に現れた友達らしき人に呼び止められて、白石先輩は眉間にシワを寄せて舌打ちした。

私を省いて友達との話に付き合ってる白石先輩を見てチャンスだと思った。


逃げよう…


強く決意をして白石先輩達の方向と逆方向に体を向けた時にガシッと勢いよく肩を掴まれた。
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