同級生

「何時でもいいよ。ずっと待ってる」


彼女と再会できて、嬉しくて思わず食事に誘った。






けれど…、待てど待てど彼女は来なかった。

僕がここに入って、もう7時間経った。

ウェイターも不審な目で僕を見ている…。


「…………」

「…人、待ってるんです」

「え、ええ、ごゆっくりどうぞ」


ゆっくりしすぎてるよ…。




もう11時半…
眠くなってきた。

7杯目のコーヒーを飲みながら…僕はうとうとしてしまった。


僕は一体いつまで待つつもりなんだろう。

来ないかもしれないのに…



僕は何をしてるん…


「おおっ……」


コクリコクリして、ついには倒れそうなところで目が覚めた。

倒れる寸前、何かに支えられた。



「…本当に待ってたんだね」

「あ、福澤さん!」


彼女が支えてくれたんだ。


「おなかすいたー。チーズグラタンセットください」

「かしこまりました」



僕の前にちょこんと座り、水をごくごく飲んでいる彼女の姿が…

昔とのギャップがやっぱりまだ不思議な感じだ。


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