同級生
4ヶ月
帰り着くと、母はもう寝ていた。
鍵も閉めないで…不用心な。
翌朝、母は何事もなかったかのように振る舞っていた。
けど僕は…反抗期の子供のように口もきかなかった。
「忘れ物ない?」
「…………」
「…気をつけてね」
この日も僕は早めに出て、賢ちゃんの家の前を通ってみた。
賢ちゃんのことが気になった…のもあるけど、僕自身も早く出たかった。
ずっと家の方を見ていたけど…
賢ちゃんは出てくる気配はなかった。
近づこうとした時、賢ちゃんの父親が出てきたので、慌てて逃げた。
昨日のような荒々しい姿はなく、落ち着いた様子で出て行った。
…賢ちゃんは先に出たのか?
気になりながら僕は会社へ向かった。
「風邪ひかないようにね。年末年始は帰ってきなさいよ!」
「わかってるよ!ほら、飛行機待ってるぞ」
週末、ちゃんと和解しないまま母は田舎へ帰っていった。
結局、彼女を交えて3人で食事をする機会も持てなかった…。
「もしもし。今母さん送ったとこ。今日遊べる?」