同級生
「…僕にもわからないんだ」
「なんか嫌われるようなことでもしたんじゃないのー?」
「してないよ!してないつもりだけど…嫌い…って、大量の涙を流しながら言ってた…。なぁどう思う?やっぱそれが本心!?」
「うーん…何かあったのかなぁ?そういえばここに来た時、どこか寂しげな表情を浮かべる瞬間があったような…」
「何か言ってなかった?」
「…べつに。高原くんのことは何も。仕事がないのーって言ってただけ」
「そっか…。なんでだろうなぁ…」
いつの間にかたこ焼き屋はカウンセリングルームと化していた。
「…元気出しなよ!あ、いらっしゃいませー」
その時来たお客さんは…
「啓太くん!」
「え、高原くんのお知り合い?」
「ああ、みやびのいとこなんだ」
「えーそうだったのぉ!?彼うちの常連さんなのよ!へぇー、みやびちゃんのいとこかぁ。なんだか嬉しいから2コおまけしちゃう!」
どこでどんな風に繋がってるかわからないものだ。
久しぶりに立ち寄った堀田さんのたこ焼き屋で、偶然にも彼女のいとことバッタリ…
これも何かの因縁なのか。