同級生
…由衣ちゃんだった。
「ありがとう。…みやびは?」
「話すことなんてないし、会いたくもありません!」
「へ…?」
「…とのことです。みやびちゃんは来ません」
一瞬彼女が言ったように聞こえ、びくっとした。
伝言か…。
やっぱいとこだから似てるか…。
「ケータイ番号…教えてくれない…よね?」
「はい。勝手に教えられませんねー」
「どこで働いてるか…は?」
「…………」
由衣ちゃんは頑なに口を閉ざしている。
「…わかった。じゃあ…僕も伝言お願いしていいかな?」
「…どうぞ」
「ごめん…傷つけてしまってごめん…って」
「…………」
「僕はもう明日帰るから…。じゃあよろしく」
これが…答えだ。
もうこれ以上僕は彼女の前に現れない方がいい…のかもしれない…
つらいけど…
彼女の傷を…
えぐる…だ…け…
飛行機がふわふわ揺れている…
帰りの飛行機の上で…
僕はいつの間にか眠っていた。
「…ここは今どこらへんだろう…?」
「ここは病院だよ」