同級生

「そう…だな…」

「高原くんは気づいてくれたもんね。…みんな気づいてて知らん振りしてたんだね!だって私、ユーレイだったもんねっ…」

「福澤さん…」

「だから私、行きたくなかったんだ!それなのに…みんなが来ちゃうんだもん。笑うしかないよね、ははは…」


それで彼女は…やけ酒を…



「僕が行ってたらな…」

「ああ、いいんだよ!今更仲間に入ろうなんて思わないし。私はもう過去は全部捨てたんだ!何もかも捨てて、遠く離れた東京まで来たんだ!でも…こんな離れたところにも過去があったなんて…」


彼女の強い姿勢の裏に悲しい思いが潜んでいた。



「さぁて…、今度はどこで進展しよっかな!」

「…どっか行くのか!?」

「だって、東京意外に多いんだもん。高原くんに会うまではわかんなかったけど…。帰るね!迷惑かけてごめんね」

「ちょっと待って…」



彼女は玄関のドアの前に立ち止まり、振り向かずに再び話し始めた。



「私…ずっと高原くんに言いたかったことがあって…」


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