同級生
はやとちってしまったけれど、ほっとした…。
「全然元気じゃねぇか!」
『俺何もひどいとは言ってないじゃん。ただ少し衰えたかな?って…、びっくりしたよー。まさか夜中に飛んで帰るとは思わなかったよ』
「…気になっていてもたってもいられなくなったんだよ!」
『そうだ、アニキ。今朝お客さん来たよ』
「えっ、誰!?」
『新聞の集金。立て替えといたからあとで返してね』
「あとは!?」
『それだけだよ。じゃあな!ゆっくりしてきなよ。アニキいたらみんな喜ぶからな。こっちの留守は俺に任せなさい!』
えらそうに…。
どうせ遊びたいんだろうが。
彼女が…来るわけないか。
一瞬期待してしまった自分がバカみたいだ。
彼女には…愛する人がいるんだ。
ひょんなことで田舎に帰った僕はその日、久々家族とのんびり過ごした。
そして夕方涼しくなった頃、
「俊平、散歩に行かんか?」
祖父が杖をついて、僕を誘った。