同級生
幸せな時間
はにかみながら彼女は言った。
思わず僕は…
「あれ、泣いてるの?」
「な、泣いてねぇよ!」
本当は泣きそうになった。
けど深呼吸して…
「僕も好きだよ。…彼女になってくれる?」
「…うん。なってやろうじゃない」
「ふっ…なんでそんな偉そうなんだよ!」
「だって10何年も待たされたんだよ!?」
今度こそ…彼女は僕が守る。
どんなことがあったってもう、絶対に手を放したりしない。
僕はそう心に誓った。
月日は流れ、だんだん涼しくなってきた。
僕たちは平凡ながら新鮮で、楽しい日々を過ごしていた。
そんなある日、突然…
「ボランティア?」
『うん。バイト先の先輩のお子さんが行ってるんだって』
彼女は、不登校やひきこもりの児童のボランティアカウンセリングに参加したいと言い出した。
『一応経験者だし、何か力になれたらなぁって。どうかなぁ?』
「うん…素敵なことだと思うよ」
『でしょ!私早速明日行ってみようと思って!』