同級生
電話口で彼女のはりきっている様子が見えた。
ずっとつらい過去を必死で切り捨てながら生きてきた彼女が、つらい過去を受け入れ、それを活かそうとしている…
再会した時よりも、もっと信じらんないくらい彼女は強くなった。
だけど…
僕は少し心配だった。
参加して、またつらい過去がよみがえり、彼女が苦しむのではないかと…
まぁ…その時は僕がいるからいいか。
なんて…
次の日の夜、僕は急遽彼女のアパートへ向かった。
週末は決まって一緒に過ごすけど、それ以外の会えない日は毎晩電話で話す。
でもこの夜、何度してもつながらなかった…。
昼間はボランティアだったはずだし…
少し心配になった。
部屋は真っ暗…まだ帰ってないようだ。
もう10時前だというのに…
―プルルル
『留守番サービスセン………』
まだつながらない。
…とりあえずメールを入れ、待つことにした。
「……くん!…高原くん!」