同級生
うっすら彼女の声が聞こえてきた。
でも何も見えない…
―バシッ
「いって…ぇ」
頬がめちゃくちゃ痛くなって気がついた。
「あ…よかったぁ、生きてた…」
いきなり目の前に、今にも泣き出しそうな彼女が見えた。
僕はいつの間にか…普通に横たわり、倒れてるように眠っていたそうだ…。
「ははは、福澤さんのあの必死な顔…ははは…」
「何よぉ!本当に心配したんだからね!こんな季節にあんなとこで寝ないでよね!」
「ごめんごめん。でもさ、本気でぶっただろ?まだヒリヒリするよ」
「ほんとだ、赤くなってる。ごめん…」
「チューしてくれたら治ると思う」
そう言ってみると、彼女はにこってして僕の顔に近づき…
「…いてててて!」
ひっぱたいた頬を更につねった。
「福澤さんってそんなキャラだったの!?」
「そうよ!実はドSだったのよ!はっはっはっ」
そう勝ち誇ったように笑ったあと、彼女はひっぱたいてつねった僕の頬に、希望通り優しくチュッとしてくれた。