同級生
彷彿する過去
それからというもの、彼女はボランティアに夢中で、僕らは会う時間が少なくなった。
「今度も会えないの?」
『…ごめん!スクールの子と約束したんだ』
「ふーん。モテモテだな」
『いやぁ、まぁ』
「…うん。じゃあわかった。頑張ってな」
なんて物分かり良くっぽく言っても、本当は…ちょっと淋しかった。
淋しさに耐えられなくなったある日、週末でもなかったけど僕は彼女に会いに行った。
―カチャ
「こんばんはー、愛の宅配便……」
いきなり行って驚くかと思ったけど…
扉を開けた彼女の顔を見て僕の方が驚いた。
「…どうした?」
彼女の目は充血し、腫れぼったかった。
「…そっちこそ、急にどうしたの?…愛の宅配便って?」
「あ…いや、なんでもないんだ!ははは…」
淋しかったから…
なんて、なんかかっこ悪い気がして言えなかった。
それより…
「まぁあがんなよ。今夜冷えるよ」
「うん」
「と言っても私も今さっき帰ったからまだあったまってないけどね。ちょっと我慢してね」