同級生

「バイト?」

「…うん」

「頑張ってんな」

「へへ…」




久しぶりに見た彼女の笑顔は…どこか悲しげに見えた。



…気のせいだろうか。




「…何?じっと見て。恥ずかしいじゃん」

「なんか…久しぶりだな。会うの」

「そうだね」




僕らは照れながら見つめあった。



そして…





「…だめだ、我慢できない。寒い」



なんて言って彼女を抱き寄せた。



「はは、もう…」

「あったけ…」





しばらくすると…



僕の胸で啜り泣く声が聞こえた。


やっぱり僕が来る前も彼女は…



「…………」



僕は何も言わず、そのままでいた。









「…ははは、なんか…ごめんね!」

「いや…。何かあった?」

「うん…ちょっとね。スクールの子の親御さんと意見が対立しちゃって昔…親と喧嘩したこと思いだして…」

「そっか…。大丈夫か?」

「うん!泣いたらスッキリした。胸貸してくれてありがとね」




彼女はその子と自分の過去を結びつけていた。


始めた頃心配していたことが起こりそうだった。



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