かいわ
「俺ここの喫茶店のウエイトレスが好きなんだよ」

「ヤックンは本当にやぶからぼうだな」

「あの接客がぎこちない新人の、二葉(フタバ)って名字らしいよ」

「フックンか。こりゃ、偶然とは思えねぇな」

「だろ?ま、女だから『ふっちゃん』のほうがかわいいけどな」

「で?告白すんのかよ」

「モックン、俺のことよく知ってるだろ。」

「そりゃあ幼稚園からの幼なじみだからな。お前の気の弱さは筋金入りだ」

「告白なんて、できるわけないだろ」

「ふーん。でも二葉ちゃん、かわいいから彼氏いるかもな」

「だろ?」

「でも俺なら行くけどな。後悔したくねえから」

「モックンは、マジすげえ奴だって知ってるよ。でも俺は、ヤマタニはガラスのハートなのよ!」

「おい、あんま大声出すなって。二葉ちゃんがこっち見てるぞ」

「え!どーしよー。今日、お化粧してないのにー」

「誰なんだお前は」

「ヤックン」

「……それより、そろそろコーヒー以外なんか頼もうぜ。店側が、なんか気まずい空気出してきてるし」

「じゃあ俺、ストロベリーパフェ」

「じゃあ俺はプリンアラモードな」
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