追憶のエデン
「ぁンッ!…あぁっ…や、っだ…あっ…手ぇ、どけてぇ…」
「なぁ、なんでそんなに拒んでるのか知んないけど、ココ、そんな風に思ってないみたいだよ?」
くちゅくちゅと音を立てて中を指で掻き回され、渉さんに拓かれた快楽を身体が覚えていたかの様に犯していく。そして確実に追い込まれ、上り詰めて行けば、生理的な涙と共にルキフェルを思って視界が涙でぐちゃぐちゃになり、幾筋も頬を伝って行った。
「ねぇ未羽、気持ちいい?未羽のここ、俺の指を締め付けて離さないんだ。なぁ、もうイキそうなんだろ?ほらぁ、イケよ。」
耳元で欲に濡れた吐息と共に甘く囁けば、指が増やされ、バラバラと動いていた指がスピードを上げ、あたしのイイとこを適格に責めていき、強すぎる快楽が身体の中心から頭まで駆け抜け視界を真っ白な世界へと放り出された。
「ハァ…ハァ…ははっ。イっちゃったね…じゃぁ、今度は一緒に――イこ?」
押し入る様な感覚に飛んでいた世界から押し戻され、身を捩り、やめてと泣き叫ぶが、彼に教えられた快楽は、拒絶の言葉を奪い、次第に鼻にかかった甘ったるい意味のない母音だけへと変えて行った。
そして幾度目かの絶頂を迎えた後、ぷつりと糸が切れた様に、真っ暗な闇に飲み込まれていった。
「ご…めん…な、さ…ぃ…ル…キ――。」
「――ッ!クソっ!…どうして――。」
*
――ねぇ来てよ、イヴ!この間二人で見つけたあの赤い花がさっき行ったら咲いてたんだ!
――ほんと!?アダム!
――あぁ、嘘なんかじゃないよ!
――おいで、イヴ!
――ほら見て?
――わぁ!咲いてる!綺麗ぇ~。――痛ッ!!
――イヴどうしたの!?って血が出てるじゃないか!ちょっと指貸して?――んっ
――んっ!アダム、血の付いた指なんか舐めちゃ汚いよ?
――汚くなんかないよ。イヴは身体ですら綺麗だ。
でも僕とお揃いなんだから、傷付けちゃ駄目だよ。お揃いじゃなくなっちゃう。
*