オヤスミナサイ~愛と死を見つめて~
土曜日の学食は営業していなく、私たちは生協で買った、ポッキーやらと飲み物をテーブルの上に広げていた。
 
私は、今日の講義はもう終わり。
 
夢くんは、17時からの5コマ目がある、ということで、ふたりして学内デートをしていたのだった。

「引越しも、いよいよだ」
 
夢くんが缶コーヒーを啜りながら言う。

「私も荷造りしなきゃ。必要なものだけでいいよね」

「うん。何かあったら、ちょくちょく家に帰ればいいんだし」

「家具は?」

「親が適当に見繕ってくれたよ」
 
夢くんの家は、どうやらお金持ちのようだった。

「夢くんのお父さんって、何してるひと?」
 
私はポッキーを齧る。

「大学教授」

「へえ~、凄い。ここの大学だったりする?」
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