オヤスミナサイ~愛と死を見つめて~
「くくく……」
涼くんが、唇の端だけ上げて、笑った。
あら、笑うとハンサムが幼顔になる。可愛らしいと思ってしまった。
「仲良いじゃん。ちゃんとした家庭で育ったんだな」
ちゃんとした家庭……私はその言葉を反芻した。
確かにそうかもしれない。私は、幸せな人生を送ってきた。
「だけど、血の繋がらない家族だけどね」
「……」
涼くんは真顔になって、私を見た。お酒を飲む手が止まった。
「今の私の両親は、伯父伯母にあたるひとで、お姉ちゃんお兄ちゃんは、本当は従姉弟なんだよね」
「……実のご両親は?」
「事故で死んじゃった。私が物心つく前に」
「淋しくなかったか」
「うん。だって、両親の顔も声も覚えていないもの。気がついたら、今の伯父伯母が両親よ」
涼くんが、唇の端だけ上げて、笑った。
あら、笑うとハンサムが幼顔になる。可愛らしいと思ってしまった。
「仲良いじゃん。ちゃんとした家庭で育ったんだな」
ちゃんとした家庭……私はその言葉を反芻した。
確かにそうかもしれない。私は、幸せな人生を送ってきた。
「だけど、血の繋がらない家族だけどね」
「……」
涼くんは真顔になって、私を見た。お酒を飲む手が止まった。
「今の私の両親は、伯父伯母にあたるひとで、お姉ちゃんお兄ちゃんは、本当は従姉弟なんだよね」
「……実のご両親は?」
「事故で死んじゃった。私が物心つく前に」
「淋しくなかったか」
「うん。だって、両親の顔も声も覚えていないもの。気がついたら、今の伯父伯母が両親よ」