オヤスミナサイ~愛と死を見つめて~
帆乃香がグラスを掲げる。

「では、4人の友情に、かんぱ~い」

乾杯、と皆が続く。

そして、グラスに口をつける。

冷たくて、ちょっと辛いけれど飲みやすい白ワインだった。

「おいし~」

「やっぱ、本場は違うね」

「帆乃香、おつまみないの?」

鈴の言葉に、私が対応した。

「あ、私買ってきたよ、色々。チーズもある。スモークタンもあるよ」

「わお。梨聖、気が利く~」

鈴が手を叩く。

私は買ってきたビニール袋から、おつまみの類を出した。

「ビールも買ってきたの? いいねぇ。今晩は飲み明かそう。泊まってってもいい? 帆乃香」

と、鈴。
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