オヤスミナサイ~愛と死を見つめて~
だけど、しばらく日は流れて。
ある晴れた、日曜日。
私は思い切って、夢くんに会いに行こうと思い立った。
――私は。
前もって聞いていた、夢くんのお母さんのケータイに電話した。
「あの、――夢くんに、会いに行きたいんですけど」
『梨聖ちゃん。――あのね……』
実家はお金持ちの家だときいた。
でも、お母さんは素朴で、シンプルなシルバーの結婚指輪と、小さなエメラルドのイヤリングをいつもしている、小柄で、かわいらしいひと。
全然気どった感じのしないひと。
私は、このお母さんが好きだった。
だから、何度も夢くんの容体を聞こうと夢くんのお母さんに電話をしようとした。
だけど、それがためらわれた。
でも、――今が聞き時だ。そう思った。
夢くんに会いたい、そう申し出た私に、お母さんはしばしの無言。
ある晴れた、日曜日。
私は思い切って、夢くんに会いに行こうと思い立った。
――私は。
前もって聞いていた、夢くんのお母さんのケータイに電話した。
「あの、――夢くんに、会いに行きたいんですけど」
『梨聖ちゃん。――あのね……』
実家はお金持ちの家だときいた。
でも、お母さんは素朴で、シンプルなシルバーの結婚指輪と、小さなエメラルドのイヤリングをいつもしている、小柄で、かわいらしいひと。
全然気どった感じのしないひと。
私は、このお母さんが好きだった。
だから、何度も夢くんの容体を聞こうと夢くんのお母さんに電話をしようとした。
だけど、それがためらわれた。
でも、――今が聞き時だ。そう思った。
夢くんに会いたい、そう申し出た私に、お母さんはしばしの無言。