オヤスミナサイ~愛と死を見つめて~
夕闇に翳った渡海さんの顔。
何だか切ないよ。
「それとも、お腹すいた?」
私ははっとして彼を見た。
そして、大きく、こくん、と首を縦に振った。
「――プッ」
すると彼は私を見て吹き出した。
「な、なんで笑うんですか」
「解り易いね、キミって。――だけど俺も同じ気持ちだよ。少し淋しいよね」
渡海さん――。
渡海さんは、真っすぐ前を見て、怒ったように真顔になっている。
どうしたのかな? と思ったけれど。暗がりの中でも彼の耳が真っ赤だった。
――照れてる!?
カワイイ!!
自分の吐いたセリフに、照れてる!
私は慌てて、ほころびそうになる口を両手で覆い、サイドガラスの方向を向いた。
何だか切ないよ。
「それとも、お腹すいた?」
私ははっとして彼を見た。
そして、大きく、こくん、と首を縦に振った。
「――プッ」
すると彼は私を見て吹き出した。
「な、なんで笑うんですか」
「解り易いね、キミって。――だけど俺も同じ気持ちだよ。少し淋しいよね」
渡海さん――。
渡海さんは、真っすぐ前を見て、怒ったように真顔になっている。
どうしたのかな? と思ったけれど。暗がりの中でも彼の耳が真っ赤だった。
――照れてる!?
カワイイ!!
自分の吐いたセリフに、照れてる!
私は慌てて、ほころびそうになる口を両手で覆い、サイドガラスの方向を向いた。