オヤスミナサイ~愛と死を見つめて~
どうしたらいいのだ。

「ね、鈴って、どうやって別れてきたの? とっかえひっかえじゃない」
 
私は顔だけを鈴に向け、尋ねた。 

「ん~。あんまり深く考えたことないな。正直に話して、別れてもらってた」

「そうなんだ」

「元々、カラダ目的の関係が多いからな~。お互い飽きてきた時期に切り出してたよ」

「そ、そうですか……」
 
私は脱力した。

「だけど、相手を傷つけない言葉を選んでたよ。別れを切り出す方が、切り出された方より苦しいっていうけど、あれ、綺麗ごとだから」

「……」

「バイト辞めます、っていうのも言い辛いけど、辞めてくれって言われた方がずっとショックでしょ」

「……そうだね」
 
鈴にしては、まともなことを言う。
 
そして、彼女はふあああ、と欠伸をし“寝る”と言って机にうつ伏した。
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