オヤスミナサイ~愛と死を見つめて~
「私とおんなじだ」

「そうだね」
 
夢くんはピザと一緒にオーダーしたオレンジジュースをごくりと飲んで言った。
 
彼ののどぼとけが動くのを見た。
 
夢くんて、ゴツゴツしてる。

指の節々がゴツイ。だけどすべすべしているキレイな手。
 
肩もいかり肩。脚も細いけれど、骨々しい。
 
けれど、体はスリム。余分な肉がない。
 
やっぱりステキだな。夢くん。
 
ピザ食べてるだけでも絵になるなんて、ズルイ。

「格好いいな、夢くん。モテるでしょ」
 
私がそう漏らすと、夢くんは頭をポリポリとかいて、そんなことないよ、と言った。
 
いや、その様子からすると、そうでもないらしい。
 
夢くん、ウソつくの下手だ。 

「梨聖ちゃんもモテるだろ。可愛いよ」

――きゅん!
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