好きになんか、なってやらない
 
まだまだ小さすぎる恋心。

未完成にもならない、小さな想いは
初めての感覚に自分をも困らせてばかり。


大嫌いだったこの人の温もりが
今だけは愛しいと感じてしまう自分は
いったいなんなんだろう……。



「跳ね除けろよ」

「そのほうがいいですか?」

「……ダメ。
 っつか、させない」



私たちはいったい何をしているんだろう。


ただ今は
この二人だけの空間で

静かな時を送りながら、お互いの温もりだけを感じていた。




ムカつく。


だって……


ドキドキする。
 
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