好きになんか、なってやらない
13章 気付いた気持ち
「………ん…」
ふと、日の光を感じて意識を取り戻した。
もう朝か……。
ゆっくりと瞼を開けて、今日も仕事だと体に言い聞かせる。
けど……
「え……?」
目を開けた先の光景を見て、一気に頭が覚醒した。
ここどこ……!?
ガバッと起き上がって、辺りを見渡す。
カーテンの隙間から朝日が差し込んでいるだけで、部屋の中はまだ薄暗い。
深い青色に統一され、私の部屋よりも少しだけ広い部屋模様。
ベッドの先に見える、一つのソファー。
そこから投げされている脚。
そっとベッドから降りて、ソファーへと近づいた。
そこにいたのは……
「……陽平…?」
ブランケットを一枚だけかけた陽平が、スヤスヤと眠っていた。