Le Petit Princesse
二人は早速城の長い廊下を抜け、中庭に出た。
「バラがいっぱいある…!」
エリックはそう言うと、その中からバラを探し始めたが、すぐにないことに気付いた。
「僕、バラの事好きだったのかもしれない…」
「え?」
エリックは急にありえないような話をするので、フローラは目を見開いた。
ーー人間がバラの事好きになるとかってあるの?
「あのバラはきっとただのバラじゃないよ。あの星にいたのは僕は一人じゃないような気がしたんだ。あれはバラじゃなくて一人の人間だったのかなぁって。」
「どういうこと?」
「魔法をかけられてバラにされただけで本当の姿は人間なのかもしれない。」
「…でも誰が何の為に…?」
ーーそれってエリックはバラにされた人間の事が好きってこと…?
「分かんないけど、今はたぶん人間に戻されて地球にいるのかも。」
エリックは悲しそうな顔でそう言っていた。
フローラは苦しくなる胸に気づかないふりをした。
「バラがいっぱいある…!」
エリックはそう言うと、その中からバラを探し始めたが、すぐにないことに気付いた。
「僕、バラの事好きだったのかもしれない…」
「え?」
エリックは急にありえないような話をするので、フローラは目を見開いた。
ーー人間がバラの事好きになるとかってあるの?
「あのバラはきっとただのバラじゃないよ。あの星にいたのは僕は一人じゃないような気がしたんだ。あれはバラじゃなくて一人の人間だったのかなぁって。」
「どういうこと?」
「魔法をかけられてバラにされただけで本当の姿は人間なのかもしれない。」
「…でも誰が何の為に…?」
ーーそれってエリックはバラにされた人間の事が好きってこと…?
「分かんないけど、今はたぶん人間に戻されて地球にいるのかも。」
エリックは悲しそうな顔でそう言っていた。
フローラは苦しくなる胸に気づかないふりをした。