Le Petit Princesse
「フローラ様、ドレスはいかがなさいますか?」




アマンダは少し楽しそうに聞いていた。







「うーん…こんなにいっぱいあると悩むけど…」


「今夜はブライアン王子の歓迎パーティーです!ブライアン王子は赤がお好きだと伺いましたよ!」


「ふぅん…赤が好きなんだ。…ねぇ、やっぱりブライアン王子って人気なの?」


「それはもう…!この城に仕える者は皆、ブライアン王子にうっとりです!」




そう言いながらアマンダは目を輝かせた。





「そっか…やっぱりかっこいいもんね。赤でいいや。」


「赤と言われますと…いくつかございますが?」


「何でもいいよー」


「畏まりました!」






アマンダは楽しそうに返事をし、ドレスを手に持った。






「このドレスがいかがかと!」


「…いいんじゃないー?」







フローラは考え事をしていて窓の外を見ていた。







「ドレスは準備できました!あとは髪型とメイクをするだけですよ!」







フローラを鏡の前に連れて行くと、アマンダは楽しそうに言った。





「え、あの…ちょっとこのドレス露出高すぎない…?」


「そんな事ございません!やっぱりお似合いです!これでブライアン王子もメロメロですね!」


「え、いや…あの…」


「じゃあ髪型を整えますね!」





そう言ってアマンダはフローラの髪を巻き、ドレスに合わせたティアラを付けた。




ーーだってこのドレス、肩丸出しで胸元もかなり広いじゃない…?
アマンダみたいな大人っぽかったら似合うけど私なんて…エリックに笑われたらどうしよう…!






「メイクしますねー!」





そう言ってアマンダはフローラの顔に粉のような物を塗ったり、目元にアイシャドウやアイラインを引いていき、上げた睫毛にはマスカラを塗った。






「フローラ様は睫毛も長いですし!
少しのメイクでもより美しくなりますね!」


「いやいや、そんなお世辞いらないって…」


「大丈夫ですよ!会場の華です!」






アマンダはそう言うと、フローラを会場まで案内した。
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