Le Petit Princesse
運命の時
「新郎新婦、入場!」
その言葉を合図に、会場の大きな扉が開いた。
フローラはドレスに身を包んでいた。
フローラとルドルフがブライアンの所まで辿り着くと、いよいよ引き継ぎの儀式が始まろうとしていた。
「…ブライアン王子、娘を頼んだ。」
だが、ブライアンの頭に冠が乗せられると思った時、冠は消えていた。
「どういう事だ⁈」
ブライアンは驚いて声を上げると、それに気付いた会場もざわつき始めた。
「まさか!」
エリックは冠を手に持ち、ルドルフやブライアンのいる祭壇に登ってきていた。