Le Petit Princesse
その光は夜の城下町を抜け、森の方へと進んでいた。




フローラは追いかけながらもさっきのメロディーが頭に流れていた。




森の中へ入ると、そこにはフランクが立っていた。


「あれ?フローラ!」


「どうしてフランクがここに…?」





その光はちょうど小さな家のような所で止まった。



その小さな家はかなり老朽化が進んでいて、もう何年も人が住んでいないように見えた。






光は家の中に入ると、箱の上を回っていた。


その箱は、古びているが立派な箱だった。



フローラはその箱のホコリを払うと、何か書いてあるのが見えた。




そこには"魔法の歌を歌え"と書いてあるようだ。







「…そういうことね。」


フローラは思い出したように呟くと、暗闇の中で聴いたオルゴールのメロディーを歌った。
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