Le Petit Princesse
フローラは急いであの森へ向かった。


ーーアマンダが待ってるから早く戻らなきゃいけないけど…。






フローラは森の中に入り、あの小さな家に入った。





見ると、驚くことにそこにはフランクがいた。





「フランク!」


「あ、フローラ!もしかしてフローラも同じ事?」


「うん、結婚式に呼びたいと思ってたの。」


「やっぱりね!」




そうして二人はあの歌を歌った。








光を放ち、二人の前にはあの男が現れた。





「また来てくれたのですね。今日はどんな要件で?」


「「結婚式に来てください!」」





二人の声が重なると、フローラとフランクは顔を見合わせて笑った。




「…まさか結婚式に呼んで頂けるとは…」

男はこれまでで一番嬉しそうな顔をした。





「だっておじさんは僕たちの事いつも考えてくれてるし…。」


「これ、招待状です!」

フローラは手書きの招待状を渡した。




「だが私の存在は、国の人々に知られていないのですよ…?」


「いいんだよ。僕達は知ってる!」


「私は呼び出してくれた人間にしか見えないのですよ?」


「そうなの?」


「でも私達が見えてれば…おじさんが来てくれるだけで嬉しいんです。」


「食事だけでも食べて行ってよー!」


二人がお願いすると、男はやっと折れてくれたのか頷いた。
< 87 / 94 >

この作品をシェア

pagetop