Le Petit Princesse

エピローグ

結婚式から数日後、二人はいつものように中庭へ出ていた。








「フランク、仕事はいいの?」


「あとでするよー」

そう言って芝生に寝転んだ。







ーーどうせここにいたってする事もないくせに…







フローラが呆れた顔で見つめていると、急に起き上がったフランクはフローラの方を向いた。


「どうしたの?」


「うん、僕は水色が好き!」








ここ数日、フローラは毎日水色のドレスを着ていた。






フローラが頻繁に着るからと、クローゼットには水色のドレスばかりが増えていった。





「私も水色が…」

フランクは、フローラが嬉しそうに言いかけた所で唇を塞いだ。







「お仕事行ってきまーす!」

そう言ってフランクは元気よく走って行った。




フローラの顔はもちろん真っ赤である。



ーー別にフランクのためじゃないんだから…!フランクのバカ!



フローラはむくれていたが、満更でもない様子だ。









__The End__
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