SEL FISH
未来の決め方


クラス替えがあった。

桜の散り終わりは、入学式には間に合ったけれど、始業式までは残っていなかった。

葉桜になりかけの桜の下で、新しい二、三年が登校して行く。

「おはよ」

先週新しく買ったゲームをやり込んでいるらしいアキは、眠そうに挨拶をしてくる。

「おはよー、見た?」

「人多すぎて見えない」

「もっと効率の良いやりかたで発表すれば良いのにー」

掲示版の前には人だかり。

その中に頭一つ出た後輩くんの姿もあった。

あれだけ背があれば苦労しなさそう……。



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